雨男は今日も雨に

結局変えたいのは

二十面相・ナミコシ、コバヤシの自殺によって
完成する計画
それを阻止するためにアケチ先輩は必死でその現場に向かいます
そこまでにいくつのも物理的障害が邪魔にあられますが
影男やハシバ、黒蜥蜴とその仲間たちによってそれをかいくぐり
無事その場に辿りつくことができました。

コバヤシはナミコシの計画に協力します。
二人は一緒に飛び降りることでアケチ先輩は
ナミコシの手をとりました。コバヤシは落ちて死んでしまう
かと思ったところでハシバに助けられました。
しかし、ナミコシは式の完成にこだわり、自殺を図るのでした。
彼にとってはアケチがすべてだったのでしょう。

二十面相事件はこれで終わり
ナミコシの死体は見つからず。
二十面相は免罪符のような役割になったものの
落ち着きを見せた。
コバヤシの目には今までより、世界が色づいて見えていた。
そしてまだ事件は起こる。

ただ一人が作り出した偶像（式）がここまで
世界を変えながら、ナミコシが見ていたのはずっとアケチだったの
かもしれないですね。

コバヤシとハシバの関係もわかりましたが
ハシバの赤面は恥ずかしさだったのかな。意外と単純でしたからね

前半のあやしさが、後半では分かりにくいものになったような
気がする乱歩奇譚でしたが
人間の弱さの様なものは描けていたのかなと思います。